時代の最先端を行くお洒落な装い、恐ろしい侵略者を次から次へとなぎ倒す強さ・・・。竹崎季長は、戦いを終え、敵の首級(しゅきゅう)を引っ提げて、意気揚々と引き揚げてきた武房に出会います。
「まことゆゆしく見えしに、『誰にてわたらせ給い候ぞ、涼しくこそ見え候らえ』と申すに」
とても格好良かったので、「どなたでいらっしゃいますか。とても凛々しく見えますぞ」と申し上げると……という記述が残っています。
大きな手柄を立てて帰ってきた武房に、季長は自分が戦陣に突入する証人になってほしい、と頼むのです。
武力も、財力も、影響力も、十分に持っていた菊池一族の姿を垣間見ることが出来ます。
→菊池一族年代記「挙兵への経緯」